ダークな過去を持つ男、Martin McGuinness (マーティン・マクギネス)、亡くなる

セント・パトリックスデー週末のことを書くつもりでしたが、急遽変更します。

今朝、France 24(ニュース番組)を見ていたら、元IRAの司令官&元北アイルランド(自治政府)副首相のMartin McGuinness (マーティン・マクギネス)が亡くなったというニュースが流れました。66歳でした。

Sky Newsにチャンネルを変えたら、時間を割いてこのニュースを放送していました。

NI 1

昨日の夜亡くなったそうで、新聞の印刷には間に合わなかったようで、どの新聞の一面にも彼のことは載っていませんでした。

亡くなったと聞いて、とうとう亡くなったか。。。というのが私の感想。

病気だったんです。遺伝性疾患、アミロイドーシスだったようです。(タンパク質が臓器の細胞外に癒着する)

病気で副首相を辞任したわけではありません。実際にはCash for Ash scandal (The Renewable Heat Incentive scandal (RHI scandal))と呼ばれるスキャンダルのために辞任したんです。と書くと、彼がスキャンダルを起こしたみたいですが、そうではありません。

元北アイルランド(自治政府)首相 (DUP, Democratic Unionist Party。民主統一党)のArlene Foster (アーリーン・フォスター)が起こしたスキャンダル。Renewable energy incentive scheme (日本語で再生可能エネルギー奨励制度でよいでしょうか?間違っていたらご指摘願います)を、自分がEnterprise, Trade and Investmentの大臣時代に作ったんですよ。その制度をオープンにしていたんですねえ。しかしこの制度に北アイルランドの税金400ミリオンポンド(それ以上ともいわれる)が使われていたというんです。

そのため、彼女は辞任を迫られたのですが、辞任しない!と拒否。彼女を辞任させるにはマーティン・マクギネスが辞任するしかなかったのです。北アイルランドはPower Sharing Governmentですから、どちらかが辞任すれば、片方も辞任というわけだと思います。

その後は選挙だ!となったわけです。しかし、マクギネスは選挙には出ないと発表。健康上の理由でした。この時点で、かなり病状が深刻なんじゃないかと言われていましたが、そうだったようですね。ちなみに選挙では彼の所属するシン・フェイン党がかなりの議席を獲得。DUPと1議席差まで迫ったんですよ。このスキャンダルの影響は大きかったと言えるでしょう。


彼は北アイルランド、デリー(Derry)生まれ。7人兄弟の長男。カトリック。カトリックとプロテスタントのいがみ合いをずっと見てきた人です。21歳までにはセカンド・コマンダーにまで上りつめたやり手。しかし、母親は彼がIRAに入るのを嫌がったそうです。

彼はイギリスの地で、最も危険な男とも言われた時代もありました。IRA時代、1973-1974年にはアイルランド(ROI)の刑務所に入っていたこともありますし、イギリス人兵士を殺した疑いがあるんです。これは数回調査されてましたねえ。でも彼はIRAにいたことは認めても、殺したことは認めてませんでしたけど。

イギリス人兵士だけでなく、過去にIRAに殺されてる人がたくさんいるんです。だから彼が自分で手をかけてなくても、コマンダーだったのだから、指示して殺してるはずだという見解がこちらの人にはあります。

その後はシン・フェイン党所属の政治家となりました。

NI 3

政治家になってからは、平和に貢献もしました。この写真は今までには考えられなかった一枚。握手しましたからね。

NI 2

とは言え、やはりダークな過去は消しきれなかったマーティン・マクギネス。

去年のある日、たまたまウォーキングツアーに参加してたんです。ちょうどパーネル・スクエアーにいたんです。すると、男3人が、私たちの前を歩いて通り去ろうとしたんです。

すると、ツアーガイドの男性が、「Hey, Martin! Howya?」と声をかけたんですよ。手をあげて、こちらを向いて、にこっとして歩き去ったんです。ガイドの知り合いかと思ったら、実はマーティン・マクギネス!まさかパーネルスクエアーで会うなんて思っていなかったので、カメラの用意もできず、慌てて後ろ姿だけ写真に収めたのです。誰が見てもこれがマーティン・マクギネスだとはわからない写真を。。。

そのことをAちゃんに言っても、「ふ~ん、だから?」という、薄い反応。Tちゃんに言ったら、「大嫌い!人殺しよ、あの男は!」と言ってえらい怒ったのですよ。予想外の反応でした。その後、彼女たちの前では彼の名前を出すことはやめました。

こちらでは彼のことを、好きな人と嫌いな人と真っ二つに分かれるんじゃないかと私は思います。やっぱりIRAの元コマンダーですからね。RIP (Rest in peace)と言わない人もいっぱいいると思う。かなり複雑な心境なんじゃないでしょうか。彼の指示で殺されてしまった人がたくさんいると言われてますしね。事実は闇の中ですけど。。。

私は日本人ですし、長く住んでいても、やっぱり北と南、カトリックとプロテスタントの根深い感情は、私には一生かかっても理解できないと思う。理解したと言ったら絶対うそにしか聞こえないだろう。。。

いいこともしてきたけど、やっぱりダークな過去は消せなかったのがマーティン・マクギネスではないかと思う。


ちなみに、ここに書いたことが間違いであるときは、コメント欄にご指摘願います。慌てて書いたので。。。すみません。


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ティファニーカイリー

Author:ティファニーカイリー
人口1万人、サルやイノシシ、野良犬がうろついているような日本の田舎町から6年半勤めた地元金融機関を辞め、両親と愛犬とむ(2012年1月23日他界)を置き去りに、英語の勉強+大ファンのU2に会うべく、アイルランドはダブリンに到着したのは1999年9月25日。

語学学校へ9ヶ月、コンピーター学校へ2ヶ月通うも仕事が見つからず帰国。

仕事したさにダブリンに2か月だけ舞い戻ったつもりが、友達だったフランス人のおかげで運良く仕事が見つかり,ダブリンに居座ることに。

CIMA(英国勅許公認管理会計士)休学中(というか断念)。現在はイタリア就職を夢見てダブリンでイタリア語勉強中。アイルランド人の親友であるAちゃんが相続したNorthsideのお家に野良猫一家(母、娘&息子猫)とともに居候中です。

Press&Mediaの方はt.kylieroi40s@gmail.comへお問い合わせ願います。それ以外の方のメールのご使用は固くお断り致します。

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